
みなさんこんにちは。お子さんとお子さんと関わるみなさんの心もとっても大事。いつもお疲れ様です。心理士こころです。
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「学校に行きたくない」と言われてどうしたら良いのかわからない
この記事を読んでいただいているあなたも、まさに今こう言われて困っているかもしれませんね。
もう実際に学校を休んでいるという場合もあるでしょう。

どうしたらいいの・・・
いつまでこの状況が続くの・・・
行かせるべきか?休ませるべきか?
とても悩みますよね(私も経験があります)
このご状況に対して、焦ったり疲れたりイライラしたり
もう頭の中がごちゃごちゃ・・・
どうしていいのか、わからない

と感じられている方も多いのではないでしょうか。
私は、これまで現場で多くの子たちや保護者の方と関わってきましたが、まずみなさんにお伝えしたいのがこれは決してめずらしいことではない!ということです。文部科学省の2024年の調査によると、日本の小中学生の不登校者は34万6,482人で過去最高を更新しています。高等学校の不登校生徒数が約6万9千人。
それだけ、悩んでいるお子さんや保護者の方が多いということで、もし今実際に悩まれている方いらしたら決しておひとりではないと思っていただきたいです。
そして大前提として、原因や対応はその子の性格特性やその子をとりまく環境など様々な要因があるので、これが正解です!とは具体的な情報なしではなかなか考えていくことはできません。
しかし!そうは言っても今できることはないのだろうか? できることがあるなら知りたい!と思われる方も多いと思いますので、今回は経験やエビデンスに基づき、まずはこのような対応が良いのではないかということをわかりやすくお伝えしていきますね。
子どもが「学校に行きたくない」と言うのはなんで?
まず、子どもが『学校に行きたくない』と言う理由についてです。
これはスクールカウンセラーとしては本当に様々な要因があると感じられます。
今圧倒的に多いなと感じるのが、『理由がわからない』なんですよね。
お子さん本人も複雑に絡み合ったモヤモヤを「言語化できない」「言っても理解してもらえない」と思っている場合が多いです。教室の音や雰囲気がなんとなく嫌でストレスと感じる子もいますし、そのストレスに本人自身もはっきりと気づいていないこともあるんですよね
「学校に行きたくない」って甘えですよね?

「学校に行きたくない」と言われると、
どうしても甘えでは?なまけでは?と疑いたくなる気持ち。わかります。
イライラしてしまう気持ちもわかります!!!

しかし、大事なことは、こうした言葉を『ただの甘え・なまけ』と見なさず、心のSOSのサインとして受け止めることなんです。
無理に登校を強いるのは逆効果で、子どものストレスを増大させる可能性が高いともいわれています。
でも、休ませたら結局不登校になっちゃうんじゃないの・・・?!

その不安はありますよね。
では、具体的にどうしていけば良いのでしょうか。『今』できることを4つお伝えします。
子どもの話をじっくり聞く

とても大切なことなのですが、忙しいとなかなか難しいですよね
ですが、保護者の方が、共感的に聞くことが、子どもの不安が軽減する効果があるといわれています
まずは、すぐに『行かなきゃダメ!』とは言わず、落ち着いた場所で話を聞いてあげることが大事になってきます。
聞き方のポイントとしては、ながら聞きではなく、鬼滅のごとくそれこそ全集中で!です。
『そっか、行きたくないんだね。どんな気持ちがする?学校で何かあった?』子どもの言葉を要約して返すのもいいですね。例えば、子どもが『友達に無視された』と言ったら、『友達に無視されて悲しかったんだね』と返事。このような対応が、子どもは『分かってもらえた』と感じやすいです。
話すのが苦手な子には『感情カード』などを活用し、『今、どれが自分に近い?』と聞いても良いですね。
ここで、お子さんの気持ちが聞けなくても決して焦りすぎないようにしてくださいね。
また、それに関連するのですが、『体の不調が出ているかどうか』もぜひ聞いてあげるポイントになりますね。
ある研究では、頭痛や腹痛等の理由で保健室に来た子ども達の訴えを丁寧に聴いてその状況を分析したところ、5 人に 1 人 が心理的な要因を抱えていたという報告があります。
ええっ!5人に1人も?!


子ども達は身体症状を通して心のSOS を発している場合もあるんだよね
子どもの心の休養を取る
そして、できることとして、『子どもの心の休養を取る』ということです。
心の状態はなかなか目で見てわかりにくいですからね、休ませて良いのかなと不安になりますよね。
ただ、あらゆる原因でエネルギーを使い果たしお子さんの心は疲れ果てていてのSOSである場合が多いのです。
そして、この休養の際に保護者の方の考え方が少しポイントになってきます。『みんなは我慢して学校に行っているのにあんたは休んで、だから家でも休んだり楽しむ権利はないよ』と思うと保護者の方自身もイライラしてしまい、結果として言い合いになったりとストレスが倍増してお互いに良くないし心の休養が結果として取れていないということも考えられます。

『学校に行っていないんだから、学校外で色々なことを学ぶチャンスだ』や『この子が自分自身の性格や心と向き合うチャンスだ』などとほんの少しでも考えられると、不登校≒絶望的な状況とのみ捉えられずにお互いにとって良いかもしれませんね。
また『休養の取り方』もとても悩むところですよね。まして、ずっとゲームしてるわ!スマホ見てるわ!動画みてるわ!など、どこまで許容して大丈夫なの?と不安にもなりますよね。
もちろん、心の休養のためにこれらのツールが必要という子もいますので、完全にそれらを奪うのではなく時間や場所のルールを子どもとじっくり話し合って決めておく必要がありますね。
そして、なるべくゲームだけがその子の居場所にならないよう、学校外の体験や経験を取り入れていくことも重要なポイントです。創造的・身体的な活動が自己肯定感を高め、レジリエンス(立ち直る力)を育むとされています。
専門家に相談する

もし宜しければ、なるべく早く専門家にご相談ください。
学校のスクールカウンセラーや、学校外にも専門家がおります!
お子さんの性格特性などからどの支援法がベストかその子に合わせ慎重に考えていくことが大切
学校によってもスクールカウンセラーの専門性ももちろん違いはあるとは思いますが、

たとえば私の場合は、お子さんの性格や特性、ご家庭の環境やご様子、体の不調、そして学校に関すること、学校外のことなどなど様々な情報と、お子様としっかり関係性をつくり寄り添うことで、これから具体的にどうするのが良いか、をまず考えていきます。
そして、学校では何ができるのか?ご家庭では何ができるのか?学校外では何ができるのか?などお子様にとって様々な選択肢がある中で、何がいちばん良いのかを考えていきます。
必要に応じて今のお子様のご状況にあった病院をご紹介したり、行政のセンターなどをご紹介したり、もちろん勉強面などをどうしていくか、進路はどうするか、そしてのちのちはその子がその子らしく自立して幸せに生きるようにするには今何ができてこれから何ができるかなど、順を追って考え、学校内外の様々な味方になってくれる専門家とときに協力しながら、考えていきます可能な限り最大限の配慮をいてお子様や保護者の方の心をこれ以上傷つけない、ニーズをくみ取ることを意識しています。
また、もちろんスクールカウンセラーなので学校にいますよね。学校に相談に行ければよいのですが、どうしても学校には行けないというときは、病院や行政機関にも専門家がおりますのでなるべくご無理がないようにご相談してみてくださいね。
ご自身の心のケアをする

本当にお子様想いの良き母や父、先生であればあるほど、お子さんのことで頭がいっぱいになってしまわれると思います。
ですが、そのストレスでお子さんを支えるべきみなさんが心を壊してしまったら、お子さんのことをベストな状態でサポートすることができません。
専門家だけでもだめで、みなさんのお力・そして同じ方向性を向いて支援することが必ず大切となります。
お子さんの心はとても複雑で揺れ動きます。お子さん自身もわからずSOS状態である可能性も高いです。
なので、なるべくこの辛いご状況が早く良い方向に向かうためにも、ご自身の心のケアを大切にしてください。
お子さんの話を丁寧に聞く、というだけでもお仕事や家事など忙しい保護者の方や先生方にとってはとても大変なことです。自分に心の余裕がなければ、なかなか受け入れることはできませんよね。
特に思春期の場合は適度な距離感も必要になりますし、共依存関係にも注意しないといけません。

不登校や登校渋りでお悩みの保護者の方のカウンセリングもたくさんお受けしていますよ。
好きなことをしても良し!眠れない食べれないなど体の不調が辛すぎる場合はもちろん医療で治療やケアも必要です。もちろん、そういったこともスクールカウンセラーや他機関の専門家にご相談いただいても大丈夫です。
不登校の情報が多くてどれを信用していいのかわからない

「うちの子はこうだったからこうすればよいよ?」
「不登校はこれが正解!」
という貴重なお話しは参考にしていきながらも、それがお子さんにとってベストかどうかは違います。お子さんそれぞれ、ちがいます。ぜひ、視野を広く持ち、周りと比較しないようにしてくださいね。
将来この経験を活かしていけることがとても大切!そのためにはお子さんとお子さんを支えるみなさんの『心を守る』ことがなによりも大切です

過去に不登校だったけど、今はその経験を生かして心理職になりたいと思っているという方もよくご相談いただきますし、あのときの経験を将来活かせるということがとても大事だと思うんです。
そのためには、お子さんとお子さんと関わるみなさんの心を守ることがとても大切!
陰ながら応援しています!心に良い毎日を過ごしてくださいね。